2022年を振り返る

早いもので2022年も残すところあと数時間となりました。歳を取るごとに1年が過ぎるのが早くなっているように感じます。

2022年は全体的に2021年から継続するような部分が多く、良くも悪くも保守的な1年になったなと思います。2021年から続けてきたことたちはそれなりに成果が出たり悪くない形で後進に引き継いだりすることができました。一方で、お前は2022年何か新しいことをしたのかと問われるとなかなか困ってしまう、そんな年でした。

研究

2022年は修士2年生として、修士1年生の頃のテーマで引き続き研究していました。いろいろと端折って説明すれば、SNS上の人々の活動をなるべく簡単かつ説明可能なモデルで再現してやろう、というような研究です。2022年は研究についてはかなり結果が残せた1年でした。

特に論文・レポートの発表という面では身に余る成果を出せました。研究室が毎年論文を出している国際学会 ALIFE に加えて、 IEEE SSCIAROB という会議にも論文を出すことができました。また国内の 人工生命研究会 には大変懇意(?)にしていただき、様々なフィードバックをいただくことができました。論文・レポートは合わせて8本出たことになります。自分でもなかなか頑張ったんじゃないかと思っています。

研究テーマの深掘りもそれなりにでき、色々なサブテーマを生み出すことができました。学類4年生は僕が作ったモデルに基づいて卒論に取り組んでくれていますし、来年からは留学生までやって来てモデルを触ってくれるという話もあるようです。ある意味研究室を代表する研究テーマに育ってくれたのかと思うと、ありがたい限りです。

ただ、論文・レポートの発表にしろ研究テーマの深掘りにしろ、指導教員である岡先生の多大なるお力添えがあってこその成果であることは間違いありません。極端に言ってしまえば、「先生に振り落とされないように着いていったら、気がついたら何かかなり良い感じに成果が出てました」というほうが適切かもしれません。感謝感謝です。

プロダクト開発

2022年は研究に費やした時間が多かったこともあり、自分で何か意味のあるものを生み出すことはできませんでした。

受注開発は1本だけこなすことができました。詳細は契約上秘密なので詳しくは書けませんが、多くのご家庭で眠っているある機器とスマートフォンを連携させて便利に使えるようにするような製品です。スマートフォンアプリ単体やWebアプリ単体の開発は普段から(というほどでもありませんが)やっていますが、機器間連携の開発はノウハウがほとんどなくて苦労しました。自分の手元では問題なく動くのに先方の手元でデモを行うと急に動作が不安定になるという「あるある」も引き当て、夏休みの間はクソ暑い太陽の下でキモをキンキンに冷やす日々でした。この案件は苦労もありましたが報酬も大きく、いつになく財布が潤いました。

アルバイト

2018年の頭から続けている小学生にプログラムを教えるアルバイトを2022年も継続して行いました。11月までは2021年から引き続き、教室のトップで運営を統括するような役職に就いて働きました。

僕が就いていた役職は直接小学生にプログラムを教えることは少なく、「あの先生の特徴はああだからあんなアドバイスをしたら良さそうだ」とか「最近生徒がこんな感じだからこういう施策を打ったらどうか」とか「教室で使ってる備品の使い方はこうすると良いんじゃないか」とかそういうことを考えたり実行したりする仕事です。立場としては社員と他のアルバイトの中間に位置します。良く言えば自分で企画したり提案したりした仕事を実行できる役職で、悪く言えば便利屋+中間管理職です。

最初は前者の企画・提案・実行の部分に魅力を感じて楽しくやっていましたが、2022年の後半になってくると後者の便利屋+中間管理職の部分に目が行きがちになっていました。アルバイト自体の任期が2023年3月までということもあり、11月に引退することができたのですが、結果的に良かったと思っています。

12月の1ヶ月はヒラのアルバイトに戻り、小学生にゴリゴリ接するようになりました。楽しかったです。

プライベート

2022年は友達が減った1年でした。と言っても別に喧嘩をして絶交したという話ではなく、研究中心の生活で友達が増えなかった結果、自然減してしまったという話です。友達が減って何か困ったことがあるわけでも無いのですが、やはりふとした瞬間に少し寂しいなと思うこともあります。もう少し人間関係に気を遣うべきだったなというのは2022年の大きな反省点です。

一人での活動としては、2022年は2回旅行に行くことができました。どちらも大移動系旅行で、春には西へ、秋には北へ行きました。春の旅行は大阪・兵庫・岡山・香川・広島・山口・福岡・島根・鳥取と周り、秋の旅行は秋田・青森・盛岡・宮城を周ることができました。一人旅は強制的に日常のいろいろなことを忘れることができるのと、他の人を気にせず行き先を決めることができるのでとても気に入っています。旅先で己の居酒屋選択眼を鍛えるのも楽しいです。

ところで、僕は2022年9月に25歳になりました。僕はどうやら心の奥底で30歳に大きなプレッシャーを感じているらしく、ことあるごとに「俺もう四捨五入したら30歳か…」と思う1年でした。早く中身が大人になると良いのですが。

2023年に向けて

2023年3月には小学1年生から小学・中学・高校・浪人・大学・大学院と19年間続いた学校生活に終わりを迎え、4月からは Chatwork株式会社 で働くことになります。また就職に伴って、6年間過ごしたつくばの地も離れることになります。間違いなく2023年は大きな人生の節目になりそうです。

冒頭にも書きましたが、2022年は保守的な1年でした。2023年は強制的に環境が変わる年なので、2022年よりも圧倒的に挑戦的な年にしたいと思っています。内に閉じこもらず、面倒くさがらず、恥ずかしがらず、活発に過ごせる1年になれば良いと思っています。

結びに、なかなか厳しい情勢ですが、2023年は世界が平和になることを心より願っています。せめて自分や自分の大切な人の周りだけでも穏やかな空気が流れますように。 それでは皆様良いお年を!