1年は本当にあっという間です。2022年を振り返る - すだめブログ を書いてから1年経ったとは思えません。
1年前の振り返りには「2022年は変化が少ない年だったので2023年は変化に富む年になると良い」というような旨のことを書きましたが、まさにその言葉通り、2023年は変化に満ちた1年になりました。
仕事
就職
なんと言っても働き始めたことが最大の変化です。僕は2023年4月からChatwork株式会社でエンジニアとして働いています。
corp.chatwork.com
会社は本当に良い環境だなと毎日のように思っています。日常関わるどの社員も誠実に接してくれますし、悪い方向にクセの強い方はほとんどいません。給料にも(今のところ)満足な上に残業は毎月1桁時間で、大変ホワイトです。働く場所は自宅でも会社でもOKで、「今日は天気も良いし出社しよっかな~~~」でその日に出社できるようなルールになっています。気分屋な僕にはこれが大変嬉しく、なんだかんだで2週間に1回程度は出社しています。
チーム
今はWebフロントエンドプラットフォームチームというところに所属しています。下のスライドに詳しいですが、このチームの仕事は、各機能を専門的に開発するチームに対して開発の基盤を提供することです。チームの目的は、各機能チーム(フィーチャーチーム)に対して価値を提供することで、ユーザーに直接価値を提供することは(理想的には)管轄外です。
speakerdeck.com
ただ実際には、「どのフィーチャーチームの仕事でもない」仕事を担うような側面もあり、ユーザーの価値に直結するような仕事をすることもあって、チームのアイデンティティ の確立に苦労しています。「Webフロントエンドの」プラットフォームチームというのは他社ではあまり見かけないチームで、社内での立ち位置も模索中なのが現状です。2024年の目標の一つは、チームの仕事や目的を言語化 し、立ち位置を明確にして他のチームから上手く使ってもらえるチームにすることです。
配属当初からチームは「スクラム っぽい」体制でしたが、スクラム マスターは配置していませんでした。日々の仕事をこなすにつれて「このチームにはスクラム マスター的なポジションの人間がいた方が良いのでは…?」と思うようになり、思い立った人が手を動かせということで、今は僕がエンジニア兼任のスクラム マスターとして仕事をしています。
スクラム マスターとしては特にバックログ の整備に力を入れました。プロダクトオーナーの壁打ち相手としてチームの方向付けをざっくばらんに議論し、それに基づいてバックログ を書き起こす作業を毎週決まった時間に行いました。それまでは長大なタスクリストになっていたバックログ を、少しチームの道筋を示すようなものに変えることができたと思っています。ただ、バックログ 整備はまだまだ道半ばです。先にも述べたように僕が所属するチームはユーザーに価値提供を行うチームではなく、社内向けの基盤を整備するチームです。バックログ が微妙にしっくりこないのは、チームが明確に何か1つのものを開発するようなチームではないことや、そもそもチームの実際の役割が不明瞭なことが大きな要因だと思っています。フレームワーク の選択としてのスクラム や、バックログ による将来図の描き方が適切なのかも2023年に答えを出すことはできませんでした。
スクラム マスターとしての2024年の目標は、このあたりに折り合いを付け、何らかの答えを見出すことです。来年の振り返り記事では「スクラム やっぱりやめました」みたいなことを書いていても不思議ではありません。途中経過でもなんでも、アウトプットできると良いなと思っています。
元アルバイト
大学2年生からずっと続けていた小学生にプログラミングを教えるアルバイトも3月で卒業でした。
アルバイト先では半期ごとに総会が開かれ、その際には優秀なアルバイトが表彰されます。嬉しいことに、卒業直前の3月の総会で最優秀賞を受賞することができました。めでたし。
いただいたトロフィーは帽子掛けとして大活躍です(不敬)
研究
既にすっかり過去な気分ですが、3月までは学生でした。1月にはコロナ禍で学生時代に1回も行けていなかった学会出張に行かせてもらい、修士論文 も無事に提出できて、満足の卒業・修士号 獲得となりました。
またつい先日には、修士論文 を発展させた論文が初めて国際ジャーナルに掲載されました。
doi.org
ただこの論文、第一著者は僕になっているものの、指導教官の岡先生はもちろんのこと、第2-4著者の皆さんの尽力が非常に大きく、第一著者に僕の名前があるのが厚かまし いと思ってしまうほどです。本当にありがたい限りです。何はともあれ、国際ジャーナル掲載は大学院時代の一つのマイルストーン のような気がしており、最後の最後に達成することができてとても嬉しいです。
直近5年間はまず無いと思いますが、学問への憧れは未だに持っているので、将来何か腰を据えて調べたいことが出てきた際には研究に戻る道も捨てずにおきたいと思っています。
プライベート
引っ越し
大学1年から6年間住んだつくばを離れ、東京都葛飾 区に引っ越しました。つくば時代はそもそも収納が少なかったこともあり部屋がカオスを極めていましたが、今の部屋はキレイにすることを心がけており、引っ越しから10ヶ月ほど経った今も、突然来客があっても笑顔で招き入れられるレベルを保っています。
東京暮らしの良いところは、ちょっと鉄道に乗ればどこへでも行けてしまうことです。博物館に行くも良し、海や川や山を眺めに行くも良し、知らない駅で降りて意味もなくお散歩するのも良しです。特に巨大な本屋に毎週のように通えるのが心底嬉しく、暇さえあれば丸の内の丸善 に出かけています。また、これまでの人生では博物館なんて見向きもしなかったのですが、調べてみると俗っぽい僕でも面白そうと思えるような企画展は案外にやっており、時々出向いています。なるほどこれが東京の文化レベルの高さか、とつくづく思わされる2023年でした。
本
決して自慢できるような量ではありませんが、2023年は比較的たくさん本を読みました。先にも触れたように大きな書店に気軽に通うことができるので、読んでみたい本が山ほど出てくるのです。
本を買うとなると気になるのが予算管理ですが、これにはB/43というチャージ式プリペイド カードを活用しています。毎月一定額を自動チャージするようにしていて、これを使い切るまでは本を買って良い・むしろ買うべしということにしています。最近は額を増額した上で「文化費」として使っており、応援したいイラストレータ ーへの投げ銭 や音楽ストリーミングサービスのサブスク費用もここから出すようにしています。
b43.jp
良かった本
2023年に読んで、今パッと思いついた本を紹介。
少年と犬 / 馳星周
honto.jp
2020年直木賞 の本で、文庫版が出たので読みました。そもそも僕は犬猫が大好きなのですが、その中でも人間に媚びず自立した彼ら・彼女らが大好きなので、大変好ましい本でした。1冊選べと言われたらこれです。
読書について・幸福について / ショーペンハウアー
honto.jp
honto.jp
ショーペンハウアー は初めて読みました。2冊とも文章のキレ味がすごくて、すっかりお気に入りになりました。良く言えばシニカルで現実的、悪く言えば逆張り 的な主張が多いのも僕の性格にピッタリでした。特に「読書について」は、最近世で良く言われる「とにかくインプットだ!!!」みたいな主張に疲れたときに読むと良いです。古典なので、時々いまの社会の価値観では受け入れられないような記述もあるのはご愛嬌です。
アジャイル な見積もりと計画づくり / Mike Cohn
honto.jp
これは以前から繰り返し読んでいる本です。学生時代の実習を受けているとき、実習のTAをやっているとき、会社に入ってチームで仕事をしているときと様々な場面で読んでいますが、毎回気づきがあって面白い本です。そのまま受け入れるのも良いですが、#NoEstiamtes ムーブメントあたりの文脈を組み合わせて読むとまた深みが増すな、というのが最近の気づきです。
人間関係
彼女ができました。ハッピーです。大変に素敵な人で、僕にはもったいないなぁ、と毎日思っています。完全に運というか、予想外な出会いだったので、今でも「本当か…?」と頬をつねっています。人生たまにはツキが来るものですね。
人間関係、特に恋愛関係はいつ終わりが来るか全く予想できないものです。ただ、つまらないことで嫌われてしまったり嫌いになったりしないよう、少なくとも誠実であり続けたいと思っています。
2024年に向けて
ということで、2023年は仕事も住環境も人間関係も何もかも変化した年でした。2024年はこれら全てを継続・発展させる年になると思います。何か新しいことを次から次へと始めるのではなく、よそ見をせずに目の前のことに集中することが求められそうな予感がしています。
集中してものごとに取り組む過程で何か知見がまとまったら随時アウトプットするようにもしたいです。2023年はほとんど何もアウトプットできなかったという反省もあります。
ということで、2024年の個人テーマは「集中」、サブテーマは「アウトプット」にします。来年も良い一年になりますように。良いお年を!