インターンに行ってきた

インターンに行ってきたぜ

こんにちは。最近体調が安定しない須田です。毎日消化器官をアルコール消毒していたはずなのに風邪をひきました。最近のウイルスは強力ですね。

春休みを使ってインターンに行ってきましたので、感じたことをまとめておきます。

インターンの動機

多くの人はインターンは3年生の夏に行くようですが、僕は2年生と3年生の間の春休みに行ってみました。インターンに行った理由は3つあります。

1つめは「暇だ」という理由。僕は学園祭実行委員会に所属しており、2年生の初冬の学園祭までは忙しく活動していました。しかしそれが終わるとやることがなくなってしまいました。その状態で長期休暇に入れば虚無が1人前完成することは目に見えていましたので、何か強制的に活動できるイベントが欲しかったのです。

2つめの理由は、これが最大の理由なのですが、「自分は学問より働くほうが好きなのでは……?」という疑念の答え探しをしたかったから。2年生を終えた時点の僕は、大学で授業を聞いたり自習をしたりする時間よりも、学園祭実行委員会やクラス代表で働いている時間の方が楽しいと感じていました。大学生活は確かに楽しいけど、実は自分は働いてるほうが楽しいのではないか……?学問と勤労を天秤にかけるのは、大学院に進学するのか否かを見据える中で重要なテーマだと思ったので、実際に働ける場を探そうと思いました。

3つめの理由は

はい。webフロントエンドの弱小エンジニアを名乗りつつ、macOSを持っていないのはヤバいのでは、という思いを募らせていた僕は、お金が欲しかったのです。有給インターンに行けばある程度まとまった金額が手に入る。労働の対価で得たMacはさぞかし高性能だろう……!

インターン先を選ぶ

短期間僕を有給で雇ってくれる温情溢れた企業なら正直どこでも良いというところはありますが、一応応募する基準を設けました。

  • 有給である(重要)
  • そこそこ実務的なところに入らせてくれる(インターン丸出しのところは嫌だ)
  • できれば今持ってる技術分野を使いたい

この基準で応募に申し込むことにしました。実際に申し込んだのは、①fintech系小規模スタートアップ ②大手飲食店系サイト開発運営会社 ③海外向けECサイト開発運営会社 の3社です。

まず ①fintech系小規模スタートアップ について。fintech系にはまったく造詣がなかったのですが、フロントエンドをNuxtで書いているということで申し込んでみました。面接に行ってみたところ、(まあ予想はできていましたが)とにかく即戦力が欲しいとのこと。少し話した後でGitHubで成果物を見せてほしいと言われたので、Nuxtで書いてある自分のホームページのコードを見せました。採用の結果は、NGでした。端的に実力不足でしょう。

続いて ②大手飲食系サイト開発運営会社 について。こちらはインターン募集のフォームを企業ホームページの奥底から探し出して申し込みました。簡単に見つかるようなページではなかったので、おそらく大々的に募集をしているという状態ではなかったのでしょう。書類試験は通過し、面接に行ったのですが、「新入社員の教育でメンター的な立場になれる人が出払ってしまって、調整が難しそう…」と言われ、こちらもNG。ただ、夏休みにインターンに行きたければ、書類選考パス状態で受けさせてくれるようです。

最後に ③海外向けECサイト開発運営会社 について。一応会社としては海外向けECサイトの開発運営会社ということになっているのですが、現在会社として新規事業の開拓に乗り出しているとのことで、社内スタートアップを対象として人員募集がかけられていました。書類選考をパスして面接に向かってみるとすこぶる反応が良く、僕をとても面白がってくれました。その後Skypeでエンジニア面接を行い、インターンに参加することが決まりました。

結果的に3社受けて2社落ちるというなかなか手厳しい結果になったわけですが、申し込みの時期が遅かったことが大きく影響していると思います。というのも、インターンの打診を入れたのは2月も末。「3月にインターンさせてくれ」と2月末に言われても対応できる企業はそれほど無いはずです。今から考えると、よく最後の1社は拾ってくれたなと感じます。

インターンに行く

業務内容

勤務体系としては、2週間の間、毎日10時〜19時でフルタイムでの勤務です。報酬は内緒です。

あまり詳しくは書けませんが、いわゆる社内スタートアップの立ち上げ期に立ち会った形になります。僕が参加した時期としては、サービスの卵がアプリ配信の形で動き出したというタイミングで、次はweb版を作ろうという時期でした。

僕はフロントエンド+αエンジニアということで、NuxtとSaaSのファンクションをモリモリ書く業務にあたりました。webアプリの中でもかなり基幹の部分を書かせてもらえたので、なかなか楽しかったです。

初めてだったこと

初エンジニアインターンだったので、初体験なことがいくつかありました。

一番感動したのは「プロエンジニアのコードレビューすげぇ!」ということ。それなりの分量を書いてPull Requestを飛ばしたのですが、空き時間の20分ほどでガッと読んでレビューしてくれました。レビュー内容もどれもこれもごもっともかつ具体的。これほどクリティカルなレビューを(しかも短時間で)返してもらったことはなかったので、とても刺激的でした。

また、これは社風による部分も大きいのかと思いますが、小さいミーティングがとても多いことにも驚きました。エンジニアとデザイナーのミーティング、エンジニアとプランナーのミーティング、エンジニアと出資サイドのミーティング、それらの組み合わせ……と、単発ミーティングが乱発していました。これだけミーティングしていれば完成像が人によって異なるといった事態は防げるなぁ、と感心しました。(ただ、少しミーティングが多すぎて作業に集中できないのではないか?とも感じましたが。)

辛さを感じたこと

実はサービスローンチ直後に、他社が超強力な競合サービスをローンチしてくるという大事件が勃発しました。僕のインターン先のサービスをパクったというわけではなさそうで、単にタイミングがモロかぶりしてしまったパターンだと思います。まだ僕たちのサービスは(こう言っては何ですが)まだまだ発展途上の段階だったので、かなり出鼻をくじかれた形でした。僕が参加していた2週間の間にも様々な独自性への模索が図られましたが、どれもクリティカルであるとは思えず、スタートアップとしてはかなり陰鬱な雰囲気だったと思います。超強力な競合サービスが出たら太刀打ちできないという、スタートアップの辛さを肌で感じました。

(ただ、インターン最終日も間近というところで少し方向性の違う面白いアイデアが出てきたので、そちらの方向でユーザを獲得できるのではないかと期待しています。)

嬉しかったこと

最も嬉しかったことは、自分が書いたコードが商用サービスとしてきちんとリリースされたことです。今までもクソサービスを作ったり大学からの雇用でwebサイトを作ったりはしてきましたが、会社に属してエンジニアとして書いたコードが世に出るのは今までに無い嬉しさがありました。

エンジニアの方に(これは多分にお世辞が含まれるでしょうが)「コードが読みやすい、コメントの付け方が上手い」と言われたのも自信になりました。せっかく職業エンジニアにレビューしてもらうのだから、と少しだけ気を張ってコーディングしたのですが、コードにもそれが現れてくれたようです。自分が生み出したものが人に褒められるのは単純に嬉しかったです。

通勤について

インターン先は品川でした。インターンに行く前に「絶対に毎日帰宅する」と心に決めていたので実際そうしたのですが、案外なんとかなりました。

ドアtoドアだと片道約2時間の通勤でしたが、電車の中では音楽を聞いたり気になる技術のドキュメントを読んだりして、絶望的に無駄な通勤時間ということはありませんでした。後半1週間は高校時代の英単語帳をめくっていました。

ただ、唯一全力で困ったのは「通勤中のうんこ問題」。僕は非常にお腹が弱く、特に「うんこ駄目です空間」に放り込まれると瞬時にうんこに行きたくなる体質です。通勤電車は世の「うんこ駄目です空間」の最たるものの一つ。毎日1本分余裕のある電車に乗り、必ず途中下車してうんこしてました。ただ、通勤ラッシュ中の駅トイレはどこもかしこも100%満室。毎日が闘いの日々でした。社会人になるまでにお腹の弱さだけは克服しようと強く思いました。

雑感

今思うと、「インターン」というよりは「短期バイト」に近いかなと思うような体験でした。ただ、それでもいろいろ新鮮なことには触れられて、面白い体験だったことは間違いありません。暇で暇でTwitterが捗りまくる春休みよりは有意義な春休みになったのではないでしょうか。

インターンの動機」の章で書いた「『自分は学問より働くほうが好きなのでは……?』という疑念」の答えは、2週間やそこらチラっと働いただけではさっぱり分かりませんでした。短くとも2ヶ月程度、通勤が辛くなる程度までは働いてみないと本当のところは分からないと思いました。これから春学期はみっちり授業シーズンですが、授業を受けつつも継続して考えていきたい所存です。

終わりに

終わります。